40年続けてきたが、うまく両立できた試しがない
社会人としてバンドを続けて40年以上になる。64歳の今も現役でメンバーを探し続けているが、一つだけ正直に言わなければならないことがある。
仕事とバンドの両立が、うまくできた試しがない。
20代の頃から「今週こそ練習するぞ」と思いながら、気づけば仕事に追われて楽器に触れない週が過ぎていく。「今月こそスタジオを押さえるぞ」と意気込んで、突然の残業や出張で流れる。「やれてないなぁ」と思いながら、それでも辞めたいと思ったことは一度もない。
この記事は、両立のノウハウを完璧に伝える成功談ではない。40年間「やれてないなぁ」と思い続けながらも、それでも音楽を手放さなかった人間が、同じ悩みを持つあなたに贈る、正直な話だ。
もしあなたがまだバンド仲間を見つけていないなら、Memboで8言語対応の募集を無料で投稿できる。仕事が忙しくても、募集を出しておけば向こうから連絡が来る。それだけで一歩前に進める。
練習時間の作り方 — 忙しい社会人のための5つの方法
練習時間は、ほんと取れない。これは40年間変わらない実感だ。仕事が終わって帰宅して、家事をして、気づけば22時を回っている。ここから楽器を弾けるかといえば、集合住宅では音量の問題もある。
だからこそ、「練習」の概念を広げる必要がある。スタジオに入って楽器を弾くことだけが練習ではない。
1. 対象の曲を1日中かけ続けて、身体に曲をなじませる
これは私がいつもやっている方法だ。次のスタジオで合わせる曲を、通勤中も仕事中のBGMも、帰宅後も、とにかく1日中かけ続ける。何十回、何百回と聴いているうちに、曲の構造が身体に入ってくる。イントロの長さ、サビ前のブレイク、エンディングのリタルダンド。楽器を持たなくても、曲を身体になじませることはできる。
最近はできていないけれど、この方法が一番効果があった。スタジオに入った時の「あ、この曲知ってる」という感覚が全然違う。楽器を弾く時間がなくても、聴く時間は必ず作れる。
| シチュエーション | 聴ける時間の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 通勤電車(片道30分) | 往復1時間 | イヤホンで曲の細部に集中できる |
| デスクワーク中 | 2〜4時間 | BGMとして流す。歌詞やコード進行を意識 |
| 家事・料理中 | 30分〜1時間 | スピーカーで流して身体を動かしながら |
| 就寝前 | 15〜30分 | 小さい音で流して曲構成をおさらい |
| 休日の移動中 | 1〜2時間 | 車なら大音量で。歌の練習もできる |
合計すると1日4〜8時間。楽器に触れなくても、これだけ曲に浸かれば身体が覚える。最初にバンドで合わせる曲の選び方の記事で紹介した定番曲なら、通勤だけで全曲頭に入るはずだ。
2. 通勤時間を「耳コピ」の時間にする
曲をただ聴くだけでなく、「耳コピ」を意識すると効果が倍増する。ベースラインだけを追う、ドラムのキックパターンだけを聴く、ギターのボイシングを確認する。パートごとに聴き分ける訓練は、楽器を持たなくてもできる。
スマートフォンの速度変更機能を使えば、速いフレーズもゆっくり聴ける。YouTubeの再生速度を0.75倍にするだけで、聴き取れなかったフレーズが見えてくる。
3. 朝30分の個人練習 — 出勤前のルーティンにする
夜は疲れて練習する気力がない。これは多くの社会人バンドマンの共通の悩みだ。解決策は、朝に練習時間を移すこと。
朝30分早く起きて、エレキギターならヘッドフォンアンプで、アコギならピックで軽く弾く。ベースもヘッドフォンアンプがあれば深夜でも早朝でも練習できる。電子ドラムがあればドラマーも同様だ。
| 楽器 | 早朝・深夜の練習方法 | 必要機材 | 費用目安 |
|---|---|---|---|
| エレキギター | ヘッドフォンアンプ | VOX amPlug等 | 3,000〜5,000円 |
| エレキベース | ヘッドフォンアンプ | VOX amPlug Bass等 | 3,000〜5,000円 |
| アコースティックギター | 消音グッズ + 弱いピッキング | サウンドホールカバー | 1,000〜2,000円 |
| ドラム | 電子ドラム | Roland TD-1K等 | 40,000〜80,000円 |
| キーボード | ヘッドフォン直差し | イヤホン/ヘッドフォン | 手持ちでOK |
| ボーカル | ハミング + リズムトレーニング | メトロノームアプリ | 無料 |
毎日30分が無理なら、週3日でもいい。大事なのは「楽器に触れる習慣」を維持することだ。
4. 個人練習とバンド練習を明確に分ける
社会人バンドでよくある失敗は、月に1〜2回のスタジオ練習で「個人練習の続き」をやってしまうこと。貴重なスタジオ時間を各自のパート練習に使うのはもったいない。
個人で覚えるべきことは家で済ませて、スタジオでは「合わせる」ことに集中する。この切り分けができると、月2回のスタジオ練習でも驚くほど進む。バンド練習の進め方の記事で紹介した時間配分を参考にしてほしい。
| 練習の種類 | 場所 | やること | 頻度の目安 |
|---|---|---|---|
| 個人練習(楽器) | 自宅 | パート譜の暗記、フレーズ練習、テンポキープ | 週3〜5回 × 30分 |
| 個人練習(聴き込み) | 通勤中・どこでも | 曲を1日中かけ続ける、耳コピ | 毎日 |
| バンド練習 | スタジオ | 曲の合わせ、アレンジ、セットリスト通し | 月1〜2回 × 2時間 |
| 自主練スタジオ | 個人練ブース | 大音量で弾きたい時、録音チェック | 月1〜2回 × 1時間 |
5. スマホDAWで隙間時間を活用する
昼休みや移動中に、スマートフォンのDAWアプリでフレーズのアイデアを録音しておく。GArageBand(iOS無料)やBandLab(iOS/Android無料)があれば、思いついたメロディやリフを即座に記録できる。
完成度は低くていい。「こんなフレーズどうかな」とバンドメンバーに共有するだけで、次のスタジオ練習が格段に充実する。バンドでオリジナル曲を作る方法の記事でも、スマホDAWの活用法を詳しく紹介している。
仕事が忙しい時期を乗り越える方法
社会人バンドの最大の敵は「忙しい時期」だ。年度末の追い込み、プロジェクトの山場、人事異動、出張ラッシュ。仕事が忙しくなると、真っ先に削られるのがバンドの時間だ。
私も何度も経験してきた。2ヶ月スタジオに入れない時期、3ヶ月楽器に触れない時期。そのたびに「もうだめだ」と思うが、不思議と「辞めよう」とは思わない。「やれてないなぁ」と思うだけだ。
月1回でもいい。ゼロにしない
バンド活動を完全にゼロにしてしまうと、再開のハードルが一気に上がる。「久しぶりだから練習してからでないと」「メンバーに申し訳ない」「もう指が動かないかも」。ゼロの期間が長いほど、こういう思考が頭を支配する。
だから、月1回でもいい。1時間でもいい。スタジオの個人練習ブースを押さえて、1人で音を出す。それだけで「まだやれる」という感覚が残る。
目標を下げてでもやめない
「月2回のスタジオ練習」が無理なら「月1回」に下げる。「2時間」が無理なら「1時間」に下げる。「曲を5曲仕上げる」が無理なら「1曲だけ」にする。
完璧を目指して全部やめてしまうより、レベルを下げてでも続けるほうがずっといい。社会人バンドはマラソンであって、短距離走ではない。ペースを落としても、歩いていても、止まらなければゴールにたどり着く。
| 忙しさレベル | バンド活動の調整 | 最低限やること |
|---|---|---|
| 通常期 | 月2回スタジオ + 週3〜5回自宅練習 | 曲の聴き込み + 個人練習 + バンド練習 |
| やや忙しい | 月1回スタジオ + 週2〜3回自宅練習 | 曲の聴き込み + 最低限の個人練習 |
| かなり忙しい | スタジオ延期 + 週1回自宅練習 | 曲の聴き込みだけは毎日続ける |
| 繁忙期(1〜2ヶ月) | バンド活動一時休止 | 通勤中に曲を聴く。メンバーとLINEで連絡は取る |
| 超繁忙期(3ヶ月+) | 完全休止 | 「辞める」とは言わない。「落ち着いたら再開する」と伝える |
繁忙期でも「メンバーとの連絡」だけは切らないでほしい。LINEで「来月は無理そう」と一言送るだけでいい。連絡が途切れるとフェードアウトと誤解される。バンドの辞め方の記事でも書いたが、はっきり伝えることが大事だ。休むなら「休む」と言う。辞めるのではなく、休むのだと。
「やれてないなぁ」と思った時の心構え
忙しい時期が続くと、「やれてないなぁ」という罪悪感が積もっていく。スタジオに入っていない。個人練習もしていない。メンバーに迷惑をかけている。
私はしょっちゅうそう思っている。40年間、ずっとだ。でも「辞めたい」と思ったことは一度もない。
「やれてない」と思えること自体が、音楽への情熱が消えていない証拠だ。本当に興味がなくなったら、「やれてない」とすら思わなくなる。罪悪感を感じている時点で、あなたはまだバンドマンだ。楽器を手放さなければ、いつでも再開できる。
家族との折り合い — 正直に「難しい」と認める
バンド活動と仕事の両立について語る時、避けて通れないのが家族の問題だ。
ネットで「社会人バンド 家族」と検索すると、「家族の理解を得るコツ」「パートナーを味方にする方法」といった記事がたくさん出てくる。「練習日を家族カレンダーに入れましょう」「ライブに招待しましょう」「家族の趣味も尊重しましょう」。
どれも正しいアドバイスだと思う。でも、私が正直に言えることは一つだけだ。
私もうまくやれているとは言えない。正解を持っていないのが正直なところだ。
「逆に教えてほしい」というのが本音だ。なかなか難しい。40年間バンドを続けてきたが、家族との折り合いについては、胸を張って「こうすればいい」と言えるほどの答えを見つけていない。
それでも、一般的に効果があると言われている方法を、正直な注釈つきで紹介しておく。
一般的なアドバイス(と正直な感想)
| アドバイス | 内容 | 正直な感想 |
|---|---|---|
| 練習日を共有カレンダーに入れる | 家族と予定を共有し、バンド活動を「家族の予定」として認めてもらう | 理屈はわかる。だが「また土曜つぶすの?」という空気は消えない |
| ライブに家族を招待する | 成果を見てもらうことで理解を深める | 一度は来てくれる。二度目以降は…人による |
| 家族の趣味も尊重する | 自分だけが趣味に時間を使うのは不公平。相手の時間も確保する | これは本当にそう。ただ、お互いの時間配分の交渉は永遠に続く |
| バンド活動の費用を明示する | 月いくらかかるか、家計にどう影響するかオープンにする | お金の問題は避けて通れない。透明にすることで少しは安心してもらえる |
| 「バンドがあるから仕事も頑張れる」と伝える | ストレス解消の手段として理解を求める | 言葉だけでは弱い。実際に機嫌よく帰ってくることが何よりの説得材料 |
どのアドバイスも、実践する価値はある。だが、完璧にできている人がどれだけいるだろうか。少なくとも私は、40年経っても試行錯誤の途中だ。
一つだけ確実に言えることがある。隠さないことだ。練習を「残業」と嘘をつく。ライブを「飲み会」とごまかす。これは絶対にやってはいけない。バレた時の信頼崩壊は、バンドを辞める以上のダメージになる。
バンドをやっていること、お金がかかること、時間を使うこと。全部正直に伝えた上で、折り合いをつけていくしかない。その折り合いの付け方に正解がないから、難しいのだ。
バンド仲間の見つけ方 — 人に会ったらすぐ聞く
忙しい社会人が効率的にメンバーを見つける方法として、Memboのような募集サイトを活用するのは当然だ。8言語対応だから外国人ミュージシャンとの出会いもある。バンドメンバー募集の方法完全ガイドで詳しく紹介しているので参考にしてほしい。
だが、私には40年間ずっと続けている「裏技」がある。
人に会ったら、すぐ「音楽好きですか? 楽器やってませんか?」と聞く。
これはもう癖になっている。飲み会で隣に座った人、仕事の打ち合わせが終わった後の雑談、美容室で髪を切ってもらっている時、病院の待合室、居酒屋のカウンター。どこでも聞く。
「え、実はギター弾くんですよ」「昔ドラムやってました」「最近ベース始めたんです」。意外なほど、楽器をやっている人はいる。日本の楽器演奏人口は約1,140万人(総務省社会生活基本調査)。10人に1人弱は何かしらの楽器経験がある計算だ。
もちろん、聞いたからといってすぐにバンドメンバーになるわけではない。でも、10人に聞いて1人が興味を持ってくれれば、100人に聞けば10人の候補が見つかる。社会人のメンバー探しは、確率のゲームでもある。
「音楽好きですか?」から始まる5つのシナリオ
| シチュエーション | 聞き方の例 | つながり方 |
|---|---|---|
| 飲み会・懇親会 | 「趣味って何かやってます? 私はバンドやってるんですけど」 | LINE交換 → スタジオ見学に誘う |
| 仕事の打ち合わせ後 | 「音楽とかお好きですか? 実は楽器やってまして」 | 名刺交換済みなのでメール → 飲みに誘う |
| 美容室・バー | 「音楽聴きます? 何か楽器やったりします?」 | 常連になれば定期的に会える → 自然に誘える |
| SNS(Facebook/X) | 音楽関連の投稿に反応 → DMで「バンドやってるんですか?」 | オンラインで関係構築 → オフラインで合流 |
| ライブ・セッションの場 | 「一緒に合わせてみませんか?」 | その場でセッション → 次回のスタジオを約束 |
ネットの募集サイトも大事だが、リアルの出会いには「温度」がある。顔を合わせて話した人のほうが、連絡を取り続けやすい。ジャムセッションの始め方の記事で紹介したセッションバーも、リアルの出会いの宝庫だ。
私は今でも、誰に会ってもまず「音楽好きですか?」と聞く。これが私のメンバー探しの最強のコツだ。恥ずかしがらずに、聞いてみてほしい。
年代別・両立のリアル
仕事とバンドの両立は、年代によって事情が大きく変わる。20代と50代では、使える時間も体力もお金の余裕も異なる。それぞれの年代で直面する課題と、向き合い方を整理した。
| 年代 | 主な課題 | 使える時間 | 向き合い方 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 仕事に慣れるのに精一杯。お金がない | 比較的多い(独身なら) | 今が一番時間がある。とにかく動け。お金は後からついてくる |
| 30代 | 仕事の責任増大。結婚・育児が始まる | 激減する | 月1回のスタジオを死守。家族との交渉が始まる時期 |
| 40代 | 管理職。育児の山場。親の介護が始まる人も | 最も少ない | 「やめない」ことだけを目標に。聴き込みだけでも続ける |
| 50代 | 子どもの独立で時間が戻り始める。体力は落ちる | 徐々に増える | 再開のチャンス。40代・50代からのバンド再開ガイドを参照 |
| 60代 | 定年退職で時間が大幅に増える。体力と健康 | 最も多い | 人生最後の黄金期。思い切り楽しめ |
私自身は60代だが、64歳の今が一番バンドに時間を使えている。仕事のペースが落ちたわけではないが、時間の使い方が上手くなった。というより、「もう優先順位を気にしている場合ではない」という覚悟ができた。残りの人生で、どれだけ音を出せるかが勝負だ。
モチベーションの維持 — 辞めたいと思わない理由
「どうしてそんなに長く続けられるんですか?」と聞かれることがある。
答えは単純だ。辞めたいと思ったことがないからだ。
「やれてないなぁ」とはしょっちゅう思う。「もっと練習しなきゃ」「スタジオに行かなきゃ」「メンバーを探さなきゃ」。できていない自分に落ち込むことは山ほどある。でも、音楽を辞めるという選択肢は、頭に浮かんだことがない。
なぜか。多分、音楽が「やること」ではなく「自分の一部」になっているからだ。呼吸を辞めようと思わないのと同じで、音楽をやめようと思わない。うまく弾けなくても、スタジオに行けなくても、音楽が好きであること自体は変わらない。
モチベーションを保つ5つのヒント
とはいえ、モチベーションが下がる時期は誰にでもある。40年間の経験から、効果があった方法を紹介する。
- ライブを観に行く: 自分が演る側でなくても、生の演奏に触れると「やりたい」という気持ちが蘇る。ライブハウスに出演する方法で紹介した会場に足を運んでみてほしい
- 新しい曲に挑戦する: 同じ曲ばかり練習していると飽きる。知らないジャンルの曲に手を出すと、新鮮な刺激がある
- 楽器店に行く: 新しい機材を眺めるだけで、テンションが上がる。試奏できれば最高だ
- バンドの動画を見る: YouTubeでプロのライブ映像を見る。「いつかあのステージに」と思えたら、まだ大丈夫
- 音楽仲間と会う: 一緒に演奏しなくても、音楽の話をするだけでエネルギーが湧いてくる。社会人バンドの始め方で紹介したサークルも出会いの場になる
バンド活動にかかるお金のリアル
仕事との両立で時間の次に問題になるのが、お金だ。バンド活動にかかるお金のリアルの記事で詳しく書いたが、ここでは社会人バンドの月額コストを3段階でまとめておく。
| レベル | 月額目安 | 内訳 |
|---|---|---|
| 最小限 | 3,500円 | スタジオ個人練月1回(1,000円) + バンド練月1回(2,500円) |
| 標準 | 12,000円 | スタジオ月2回(5,000円) + 弦・消耗品(1,000円) + 個人練月2回(2,000円) + 交通費(2,000円) + 飲み代(2,000円) |
| しっかり | 31,000円 | スタジオ月4回(10,000円) + ライブ出演(8,000円) + 機材維持(3,000円) + 交通費(4,000円) + 飲み代(3,000円) + その他(3,000円) |
月3,500円なら、ランチ2回分だ。「お金がないからバンドができない」というのは、ほとんどの場合思い込みに過ぎない。練習スタジオの選び方を工夫すれば、さらにコストを下げることもできる。
両立を続けるための3つの心得
最後に、40年間バンドを続けてきた私から、3つの心得を伝えたい。
1. 完璧を求めない
毎週練習して、毎月ライブに出て、曲を完璧に仕上げる。学生時代ならそれもできるかもしれないが、社会人には無理だ。「できる範囲で最善を尽くす」。これ以上のことは、自分に求めなくていい。
2. 比較しない
SNSで他のバンドの活動を見て、「あの人たちは毎週スタジオに入っているのに」「あの人はもうライブをやっているのに」と比較し始めると、一気にモチベーションが下がる。あなたにはあなたのペースがある。音楽性の違いで揉めない方法で書いたように、バンドは比較するものではない。
3. 楽器を手放さない
どんなに忙しくても、どんなに落ち込んでも、楽器だけは売らないでほしい。押し入れの奥にしまったままでもいい。いつか手に取る日が来る。その時、すぐに音を出せる状態にしておくことが、何より大事だ。
私は今、ベーシストを募集し続けている。自宅のベースを「持って行っていいから」と差し出したこともある。まだ見つかっていない。でも、探すことをやめない。楽器を手放さない。音楽を諦めない。
続けることが、最大のコツだ。
よくある質問(FAQ)
Q. 仕事が忙しくて全く練習できない期間が3ヶ月続いています。もうバンドは無理でしょうか?
A. 無理ではありません。3ヶ月のブランクは、1回のスタジオ練習で取り戻せます。指の感覚が鈍っていても、曲を聴き込んでいれば身体が覚えています。大事なのは「辞める」と言わないこと。メンバーに「落ち着いたら復帰する」と伝えておけば、3ヶ月でも半年でも待ってもらえます。社会人バンドはお互い様です。
Q. 家族に「バンドなんてやめろ」と言われています。どうすればいいですか?
A. 正直に言えば、私も明確な答えを持っていません。ただ、一つだけ言えるのは「隠さないこと」です。費用と時間をオープンにした上で、「これが私にとって必要なものだ」と伝え続けるしかありません。ライブがあれば招待する。上達した姿を見せる。言葉より行動で示すことが大事です。
Q. 平日は全く時間がありません。週末だけでバンドは続けられますか?
A. 続けられます。むしろ社会人バンドの多くは週末のみの活動です。月2回の土日にスタジオを入れて、平日は通勤中に曲を聴き込む。このスタイルで十分やっていけます。バンド練習の進め方で紹介した効率的な時間配分を参考にしてください。
Q. 転職・引っ越しでバンドメンバーと離れてしまいました。どうすれば新しいメンバーを見つけられますか?
A. Memboで新しい地域のメンバー募集を出すのが最も手軽です。8言語対応なので、外国人ミュージシャンとの出会いも期待できます。また、引っ越し先のライブハウスやセッションバーに通うのも効果的です。ドラマー不足の実態と見つけ方や初心者バンドの始め方の記事も参考にしてください。
Q. 40代からバンドを再開するのは遅いですか?
A. 全く遅くありません。私は64歳でまだ現役です。40代は子育てが一段落し始める時期で、バンド再開に最適なタイミングとも言えます。40代・50代からのバンド再開ガイドで具体的な再開手順を詳しく解説しています。楽器を売っていなければ、今日からでも始められます。
まとめ — 続けることが、最大のコツ
40年間バンドを続けてきて、わかったことがある。
両立の「正解」は存在しない。練習時間の作り方にも、家族との折り合いにも、モチベーションの保ち方にも、万人に効く魔法はない。それぞれの人生の中で、それぞれのやり方を見つけていくしかない。
私は練習時間が全然取れない。家族との折り合いも正解が見えない。「やれてないなぁ」としょっちゅう思っている。でも辞めたいと思ったことは一度もない。人に会ったらすぐ「音楽好きですか?」と聞くのが癖になっている。
この記事を読んでいるあなたも、きっと同じだと思う。完璧にできなくても、うまく両立できなくても、それでも音楽が好きで、バンドをやりたくて、どうにかしたいと思っている。
大丈夫だ。楽器を手放さなければ、いつでも再開できる。月1回でもスタジオに入れれば、それだけで十分だ。「やれてない」と思える時点で、あなたはまだバンドマンだ。
もし今メンバーを探しているなら、Memboで募集を出してみてほしい。忙しくても、募集を出しておけば向こうから連絡が来る。8言語対応だから、思いもよらない出会いがあるかもしれない。
続けることが、最大のコツだ。40年間続けてきた私が保証する。
